福音館書店の月刊科学絵本「たくさんのふしぎ」をご存知ですか?
福音館書店の科学の絵本と言えば、
- 未就園児向けの「ちいさなかがくのとも」
- 幼児向けの「かがくのとも」
が有名ですが、「たくさんのふしぎ」は、その姉妹月刊絵本に当たります。
最新刊は2020年1月号です。
福音館書店の月刊科学絵本「たくさんのふしぎ」は
- 対象:小学校3年生~(読み聞かせなら6才頃から)
- 月一回発行
- 全40ページ
- 文章量・漢字ともに多い
- 専門的な用語も多い
- 地学・生物・歴史・地理など、多くの分野の不思議を紐解いてくれる、小学生向けの科学絵本
- 図書館にも多く所蔵されている
この記事では、福音館書店の月刊科学絵本「たくさんのふしぎ」の魅力をまとめます!
Contents
科学の絵本・月刊「たくさんのふしぎ」で学ぼう
「たくさんのふしぎ」の読み聞かせをする年齢
「たくさんのふしぎ」は、一人で読むなら小学校3年生~とされていますが、読み聞かせをするなら、年長さん、小学校1年生から使えます。
それ以上小さい年齢なら、「かがくのとも」を楽しむ方がよさそうです。
なぜその年齢からがふさわしいかというと、
- 比較的、文章量が多く、漢字や専門用語が使われているから
- どの分野においても、ある程度の基礎知識が必要になるから
ある程度の文章量があるので、説明文に慣れるのにはとてもよい絵本です。
「たくさんのふしぎ」を読み聞かせするポイントは
- 子供がダレるようなら、一度に最後まで読まずに、何日かに分けて連載のように読み聞かせする
- また、興味のある、最も重要なページのみ読み、寝かせておく
- ページの最後(次の展開に移る前)に、「なぜでしょうか?」「何が起こっているのでしょうか?」という文が入っていることが多いので、子供に問いかけ、参加型の読み聞かせにする
科学の絵本・月刊「たくさんのふしぎ」の分野別おすすめ
毎月発刊される「たくさんのふしぎ」の中から、特によく読まれたものが「たくさんのふしぎ傑作集」として、ハードカバーで再出版されます。
ここからは、分野別におすすめの「たくさんのふしぎ」をまとめていきますね!
姉妹月刊絵本「かがくのとも」には、50年で発刊されたものをずべてまとめた「かがくのとものもと」があります!
地球の成り立ち・地学の「たくさんのふしぎ」
最も硬い物質・ダイヤモンドでできたがんじょうな乗り物に乗って、地球の中に潜っていく地底旅行の物語。
鉱物や謎の液体の中を通り抜けて、ついに地球の中心部「内核」へ到着します!
浜辺に転がるたくさんの石ころは、丸い石、黒い石、しましまの石…なぜこんなにいろんな石があるんだろう?
元は険しい山の一部分だった石が、川を下り海に流れ着き、海底へ沈み、形を変え、いつしか地殻変動でまた山の一部分となる…地球のかけらである石ころの壮大な旅の物語。
生物の「たくさんのふしぎ」
なぜ、しっぽを持つ動物と持たない動物がいるのか?
その違いは何なのか?
平野の動物、樹上の動物、空の動物、海の動物…あらゆるところに住む動物を調べ、生物の起源と多様性に迫る絵本。
「カタツムリの楽園」と言われる小笠原諸島。
どうやって、絶海の孤島であるこの島々にカタツムリはたどり着いたのか?
そして、なぜこんなにたくさんの種類にカタツムリが棲んでいるのか?
アリも人間も、魚も苔もキノコも、すべての生き物は38億年前に生まれたひとつの細胞から生まれた仲間。
わたしたちへ受け継がれてきた命のバトンの物語です。
数学の「たくさんのふしぎ」
一見難しい【確率】をわかりやすく、漫画のコマ割りで説明してくれる本。
宇宙の地球研究員アールと地球の少年エヌくんが、サイコロや天気予報、誕生日を使って「確率とは何か」を究明していきます。
時計や体温計なら、アナログとデジタルの違いはわかりやすい。
では、言葉や表情はデジタル?アナログ?
都会の街並みは?田舎の風景は?デジタル?アナログ?
身の回りのいろんなものを、なめらかな動きのアナログと、とびとびの動きをするデジタルに振り分けていきます!
日本地理の「たくさんのふしぎ」
日本海の話。中学受験に出てきそうな知識だなあと、買おうか迷っとります。この季節風の話に乗っかって、全く出てこないけど、他にも同じ原理が影響してる香川県の話もした。なぜ香川県は雨がないか?なぜためいけがたくさんあるのか?を答えありきのクイズもしました。 pic.twitter.com/iiqM1UmAXz
— 英才ボケママ 2026年中学受験組 (@Gifted_Edu_Mom) December 9, 2019
他の海と比べて、あまりにも小さな海・日本海。
しかし、日本海は日本の周りの海流、大陸からの季節風、気候と、日本を取り巻く環境に大きな影響を与える海だった。
地理と気候の両方を同時に学べる科学絵本。
日本の歴史の「たくさんのふしぎ」
天王寺動物園、阪急電車に乗って見に行く宝塚のレビュウ、子供たちの大好きなお菓子や映画。
昭和十年の、華やかな大阪の街の様子を描いたわくわくする絵本。
太平洋戦争によって失われる前の、色鮮やかな日本の都会の姿を堪能できます。
古ぼけた日章旗の持ち主は、兵隊として太平洋戦争に参加した「一郎くん」。
筆者は、わずかな手がかりを頼りにして、「一郎くん」の遺族に日章旗を届けることにします。
戦争で家族を失う悲しみ、故郷に大切な家族や夢を置いて戦場へ向かう若者の無念さ、戦争の愚かさに胸がしめつけられる作品です。
日本文化の「たくさんのふしぎ」
見た目も美しい和菓子が勢ぞろい。
年中行事や和菓子のいわれを学ぶことのできる美しい一冊です。
日本各地のさまざまな形をしたしめかざりの伝統を紐解く絵本。
言語の「たくさんのふしぎ」
日本語で「1本」と数えるものはいくつある?
オーソドックスなものから、思いもよらない「1本」と数える仲間をすべて集めたユニークな絵本。
化粧室・便所・洗面所・雪隠・御不浄(漢語)
はばかり・かわや・おてあらい(和語)
トイレ・WC(外来語)
「トイレ」を表す言葉だけでもこんなにたくさん!
言葉の言い換えや時代ごとの流行語、新しい表現を楽しく学べる本です。
世界がわかる「たくさんのふしぎ」
私たちが普段使っている鉛筆は、どこでどのようにして作られたのだろう?
スリランカで黒鉛を採る人、アメリカで木材を伐る人、日本で鉛筆を加工する人…
世界中の多くの人の仕事により、身近なものが作られているという、子供の視野を広げてくれる一冊。
まだまだたくさんある、おすすめの「たくさんのふしぎ」。
随時追加していきますね。

